広瀬町の家

広島の建築設計事務所かんくう建築デザインのお客様の声広瀬町の家

思い起こせば8年前。子供が2人になり、それまで暮らしていた家(亡き祖父が遺してくれた築50余年の平屋建て)も手狭になってきていました。昔の家のことで駐車スペースも無かったことから、思い切って建て替える決心をしました。

思い出深い我が家を取り壊し、更地になったところで隣地との境界を確認して杭を打ち、地鎮祭も終わっていざ着工という段になって、隣家から「境界について異存がある」といわれたのがけちの付きはじめでした。そこから話はこじれにこじれ、事態は泥沼化していきました。結局、工事を請け負った某大手ハウスメーカーからは解約を申し出られる始末です。そこで、思い切ってそのメーカーとは縁を切り、紛争の最中に知り合い、お力添えをいただいた黒田さんに相談に伺うにしました。それが念願のマイホーム作りへの再スタートの第一歩でした。

広島の建築設計事務所かんくう建築デザインのお客様の声広瀬町の家

計画が進み始めてからも、私自身が入院するなど紆余曲折があったのですが、どうにか施工にこぎつけるところまで進むことができました。設計段階から施工に至るまで、私の父親が目付役(?)として乗り出して図面を細かにチェックし、あれこれ注文を付けることも多かったのですが、黒田さんは実に辛抱強く丁寧に対応してくださいました。最後まで施主に「寄り添う」という姿勢は一貫しておられたと思います。

建築家にとって、家は「作品」であり、デザイン的な美しさを追求することは当然といえば当然かもしれません。しかし、そこに暮らす者が「暮らしやすい」と感じる空間でなければ意味はないのではないかと思います。そこに暮らす私たちの立場に立って、同じ目線でものを見ていただいたおかげで、今では家族四人、楽しく快適に暮らしています。

かんくう先生(我が家の娘たちは、黒田さんのことをこう呼んでいます)、本当にありがとうございました。