焼山の家
家を建てようと決め、土地を探したところまではよかったのですが、
次に、家を誰に建ててもらうか?を決めるのが、我が家では非常に難航しました。
ハウスメーカー、工務店などを多数回り、見積もりと、間取りのアイデアをたくさんだしてもらいました。
妻は気に入ったハウスメーカーがあり、そこにしよう!と、ほぼ決めていました。
が、僕が最後にもう一社だけ、と、HPを見つけて伺ったのがかんくう建築デザインさんでした。
それで、事務所にお邪魔させていただいて、黒田さんとお会いしました。
家のデザインのヒントのために、自分の家族の生活の様子や趣味など、いろいろなことをお話したのですが、話の流れの中で、黒田さんの設計に対する考えかたのお話がちらほらと出てきました。
僕はその姿勢にかなり感銘を受けたことを覚えています。
僕は、この時点で、「この人にしよう」と、8割がた決めていました。
しかし、妻は相変わらず、あるハウスメーカーの設計が気に入っていたので、そこにしようと8割がた決めていて、ハウスメーカーのほうも、その後の打ち合わせで社長まで現れて私たちに購入をせまり、
やはり、8割がた、「この客は買うだろう」と思っていたとおもいます。
後日、黒田さんが我が家にきて、プレゼンをしました。
一階の間取りを見ると、非常に平凡なつくり(に見えました)で、「やっぱり、だめかなあ」と思ったのを覚えています。
しかし、二階の説明に入ると、そこは子供のアスレチック場が広がり、しまいにはターザンロープで一階まで降りてしまうという思いもよらない設計になっていました。
いままでの、「どのように四角い空間を切り取るか」だけの設計と、あまりにもかけ離れていたので、大変驚きました。
僕と妻はこの設計に惚れ惚れしてしまい、かんくうさんにお願いすることに決めました。
その後の詳細な仕様決めも楽しいものでした。
設計図を見ていると、こうしたいというアイデアが出てきて、黒田さんも、素人の考えと、むげにせずに僕たちの要望どおりにしてくれました。
僕たちの言いたいことを汲んでくれて、なおかつ設計としてよいものを考えてくれたと思います(おそらく僕たちにわからない工夫が、たくさんあるのだと思います)
いよいよ着工となったら、今度は木の節建創さんとお会いすることが多くなりました。
大工さんというと、少し怖いようなイメージがありましたが、棟梁の渡邊さんはとてもまじめで、話しやすいです。
一緒に二階ののぼり木を、福山までわざわざ見に行ってくれたり、リビングのテーブルを作ってくれたり、労力を惜しまない人です。
後半になって家の形が具体的にわかってくると、僕は会社帰りに、家の様子を見に行くのが日課になっていました。
そこではいつも大田さんが作業していて、僕がいくと、今日は、ここができた、あそこができた、つぎはこのような予定になっていると、手を止めて説明してくれるのでした。
僕にはこれがとてもうれしく、楽しみでした。
今は、家が出来上がっているので、あたりまえですが、家に帰っても、大田さんは作業していませんので、少し寂しいです。
家が出来上がって、まだ、一ヶ月とちょっとしか経っていませんが、僕は、本当にいい家に住んでいると思います。
夏はクーラーなしでも快適にすごせました。
子供たちは、友達をつれてきてはアスレチックで遊びまくっています。
奥さんはママトモを連れてきては自慢しています。
これから、インテリアをつけたり、庭をつくったり、この家を大切に、楽しんでいこうと思います。